【購入レビュー】プジョー コーヒーミル ノスタルジー 841-1

Peugeot(プジョー)

1840年にコーヒーミルの生産を開始したフランスの老舗ミルメーカー「Peugeot(プジョー)」。 ライオンのエンブレムがシンボルマーク。

プジョー ノスタルジー 購入レビュー

フランスの老舗ミルメーカー「プジョー」のアンティークなデザインが魅力の手動式コーヒーミル、「プジョー・ノスタルジー 841-1」の購入レビューです。

プジョー コーヒーミル 

ヴィンテージ期のミルを彷彿とさせるデザインが魅力のプジョー・ノスタルジー

このレビューは、コーヒーミル「プジョー ノスタルジー 841-1」購入当時(2005年)の文章を、一部加筆修正しながら再構成したものです。 現行品とは一部異なる部分がありますのでご了承下さい。
  • プジョー ノスタルジー 841-1

  • Peugeot NOSTALGIE 841-1

  • サイズ:幅130×奥行130×高さ210mm
    重量:850g
    容量:ホッパー40g、引出し25g

  • ※購入モデルの重量(実測値)812g

Peugeot NOSTALGIE 841-1

サイズ:幅130×奥行130×高さ210mm
重量:850g
容量:ホッパー40g、引出し25g

※購入モデルの重量(実測値)812g

目次

  • ザッセンハウス グァテマラ

  • 使ってみた「Zassenhaus Guatemala」
    猫も興味津々なデザイン性に優れたキューブ型コーヒーミル「ザッセンハウス グアテマラ」。 ボールベアリングが2箇所組み込まれるなど、 なかなかの力作で、 欠点はあるものの長所もいっぱい。 ▼ブログを読む

ザッセンハウス グァテマラ

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思い切ってプジョー!

  • ザッセンハウス154SMとプジョー ノスタルジー

ドイツ・ザッセンハウスの手挽きコーヒーミル「154SM」を使い始め、その切れ味、挽き心地の良さが気に入ってから1年後、手に入れたのがフランスの「プジョー ノスタルジー」。

2005年放送のフジテレビのドラマ「優しい時間」以降、アンティークな手挽きミルがちょっとしたブームになったり、 ザッセンハウスの供給不安があったりで、ザッセンハウスが手に入りにくくなっていた時期でもありました。

情報が乏しくかなりの冒険でしたが、届いて実物をみてそんな不安は吹き飛びました。形も色も写真よりはるかに美しくカッコよかったのです。 随所にザッセンハウスとの比較を交えつつ「プジョー・ノスタルジー」がどんなコーヒーミルなのか、見ていくことにしましょう。

ノスタルジーの外観

購入した「プジョー ノスタルジー」、色はブラウン。木製の本体に、豆が飛び散らないドーム型の蓋を持つトラディショナルなコーヒーミルスタイル。

本体はあられ組で強固に作られており、底の板も広くてどっしりした安定感。全体の印象はがっしりした作りで見るからに頼もしそう。エッジの処理は滑らかで丁寧な仕事ぶり。

木の色は、やや赤みを帯びており、ドーム型の蓋とのバランスもよく、アンティーク感もいっぱい。

往年のミルを復刻

プジョー ノスタルジーは、ヴィンテージ期にかけて作られたコーヒーミルの復刻版。写真のドーム型の蓋が付いたアンティークなミルは、1840~1936年頃にかけて作られたプジョーで、言わばノスタルジーのルーツとも言えるようなスタイル。

大小様々なサイズが作られた中で、このモデルは少し小ぶりな125×125mmのサイズ3。蓋は真鍮製。正面に"Peugeot Freres"の文字やライオンのエンブレムなどが描かれた楕円形のプレート。

ドーム型の蓋にも"Peugeot Freres"の刻印。

  • Peugeot Coffee Mill,Peugeot Freres,Model S

プジョーノスタルジーを並べて大きさを比較。ほぼ似たようなサイズでしょうか。

  • Peugeot Coffee Mill,Peugeot Freres,Model S

用意したPeugeot Freresを並べてみると、丸いドーム型の蓋の形やカーブを描いたハンドル、上下の板を広くした全体のシルエットが似ており、昔のプジョーコーヒーミルのアンティークな雰囲気を再現したのがわかります。

アンティークなデザインと質感

  • プジョー ノスタルジー

  • ライオンのエンブレムが描かれたプレートがあるミル正面

  • プジョー ノスタルジー

  • ノスタルジーの側面。

  • プジョー ノスタルジー

  • ノスタルジーの背面。

  • プジョー ノスタルジー

  • あられ組で作られた強固な本体周辺部。

  • プジョー ノスタルジー

  • 上下の板は、削り取られたようにRがかけられて滑らかな仕上がり。 視覚的に重くならないようなデザイン。

プジョー・ノスタルジーの外観。あられ組で組まれた本体の角部分が印象的で、 手に触れる木の角はRがかけられて滑らかな仕上げ。蓋付きのアンティークなコーヒーミルとして、 とてもバランスが取れたプロポーション。

厚みのある金属製ハンドル

  • プジョー ノスタルジー

  • 直線ではなく、ヴィンテージモデルのように少しカーブを描いたプジョー・ノスタルジーの金属製ハンドル。

  • プジョー ノスタルジー

  • ハンドルの厚みは4mm弱といかにも頑丈そうな作り。

プジョー ノスタルジーの金属製ハンドルは、 先程のヴィンテージプジョーのようにゆるいカーブを描いた形状で、 厚みが4mm弱あり、ひと目でその剛性感がわかるしっかりした作り。 木目のノブもニスが塗られた滑らかな仕上がり。

金属でカバーされた蓋周辺

  • プジョー ノスタルジー

  • 手作り感を感じる蓋の開閉部分。金属片の下に蓋を挟み込むようにして固定。

プジョー ノスタルジーの蓋の開閉部分。先に購入したザッセンハウス154では木がむき出しで、キズが付きやすい部分でしたが、 ノスタルジーの場合、周辺部分はすべて金属でカバーされており、木にキズが付く心配はありません。 ネジ止めされた金属板に挟み込むだけですが、開閉はスムーズ。

豆を入れる広い開口部

  • プジョー ノスタルジー

  • 蓋の突起部分のつまみを手前に引くと蓋がオープン。

オープンタイプのミルで困るのが、挽いていて豆がしばしば飛び出すことですが、蓋付きプジョーならホコリも入りにくく、その心配もなし。 開口部も手前に半分開き、豆の投入も容易。デザイン的にも大きな魅力の一つです。ホッパー容量は40g。

ピンロック式の粒度調整

  • プジョー ノスタルジー

  • ノスタルジーの粒度調整の方法

  • 固定ピンを持ち上げながら、好みの粗さの方向にダイヤルを回す。

  • ダイヤルを左に回す:細かくなる
    ダイヤルを右に回す:粗くなる

プジョー ノスタルジーの粒度調整は、ピンロック式と言って、 一旦固定ピンを持ち上げて ダイヤルを回し(時計回り→細かく、反時計回り→粗く)ピンを元通りにセットします。 ピンが多少固いものの、1目盛りずつ確実に調節できるので、ずれる心配がなく、位置がわかりやすいのがメリット。

プジョー自慢の二重螺旋構造

  • プジョー ノスタルジー

  • ホッパーから外刃に段差があるノスタルジー

  • ザッセンハウス 154SM

  • 外刃との段差がなく傾斜が急なザッセンハウス154

プジョー・ノスタルジーの高品質熱処理鋼で作られた強靭な刃とコニカル式の二重螺旋構造。上から落ちてきた豆が、挽く際に内刃と外刃の間に固定されて豆を粉砕するので粒度が安定。

ホッパー内部を見ると傾斜が緩やかで、一度にたくさん豆を下に送り込まないため、豆が詰まったりしてハンドルが重くなることがなく、他に類を見ないくらいタッチは軽く終始スムーズ。本体がどっしり安定しており、ハンドルを回す力があまり要らないのもノスタルジーの特徴。

引き出し式の粉受け

  • プジョー ノスタルジー

  • オーソドックスな引き出し型の粉受け

  • プジョー ノスタルジー

  • 粉受け容量は25g

  • プジョー ノスタルジー

  • ミル本体側板に板バネ

プジョー・ノスタルジーの粉受けを引き出すと、ミル内部に金属片が張ってあり、ガタはありません。ただ、角度によって引っかかることがあるのは、 ザッセンハウスのように、金属片を止めるのに木を少し削って出っ張らないように処理していないからでしょう。

粉受けは木製の引出し型で、容量は約25g(約2杯分)。豆を一度に30gくらい入れて挽くと、時間もかかりますし、粉があふれてしまいますのでご注意。

ミルカバー無し

下から見たプジョー・ノスタルジーのミル部分。 ザッセンハウスのようなミルカバーはないため、挽いた粉が中央に集まらず縁にこぼれやすいのは一つ難点。 ただメンテナンス的にはカスが溜まらず好都合で、デメリットばかりでもありません。

ミル底面にクッション

Made in Franceのシールが貼られている プジョー・ノスタルジーのミル底面(右は比較用のザッセンハウス169)。 ミルの四隅にキズ防止用のクッション材が貼られており、ミル底面が直接テーブルなどに触れることがなくキズを防止。 滑り止め効果もあります。

お手入れ用ミルブラシ

プジョー・ノスタルジーに付属していたお手入れ用ミルブラシ(現行品ではなくなったそうです)。

軽くて挽きやすく所有感を満たせるプジョー

デザインや色は、想像以上にいい仕上がりでした、プジョー・ノスタルジー。あまり大きすぎず、それでいてどっしりしたボディ。特に挽くときの安定感は、ザッセンハウス154以上でしたし。

プジョーなら誰が使ってもハンドルが軽いし、ボディが動かないので挽きやすく、風格があるデザインと美しい仕上げは十分所有感を満足させてくれます。

購入してみて写真と実物のギャップにガッカリするのはよくありますが、プジョーの場合、いい方に裏切られました。また「スムーズな挽き味」とよく書かれていますが、正にその通り。途中でひっかかったり、重くなったりしないんですから。

そんなプジョー・ノスタルジーを使っていたら、ザッセンハウスのあの感触がなつかしくなりました。力がいらないプジョーに、手応えはあるけど手早く挽けて楽しいザッセンハウス。実に悩ましい選択・・・。


コーヒーミルのお手入れに

強力エアー×ブラシでゴミやホコリを取り除くレンズ用ブロアー。 ブラシが入りにくいミル内部の粉を吹き飛ばすのにとても便利。

▼コーヒーミルのお手入れ方法
▼コーヒーミルブラシ

コーヒー関連本

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